【RECOMMEND】音楽の愉しみが広がる2019年のリミックスアルバム/EP3選

音楽の愉しみが広がるリミックスアルバム/EPを3つピックアップしました。2019年リリースのもので揃えたので、昨今の音楽トレンドの変遷や多様性も感じてもらえたらとても嬉しいです。

HOMESHAKE – Helium Remixes

HOMESHAKEの傑作「Helium」のリミックスアルバム。

以前ジューク/フットワークのレコメンド記事でもM2「Just Like My – TAYE//PAL Remix」を取り上げていますが、筆者的に2019年のリミックスアルバムでトップクラスに良かったので改めてピックアップ。

▼過去記事
【PLAYLIST】倍速で揺れよう。PLAN.net的 Juke + Footworkレコメンド

HOMESHAKEはカナダ・モントリオール発、Peter Sagarのプロジェクト。Peterは元々同郷のMac DeMarcoのサポート・ギターだったとのこと。

しかし、Mac DeMarcoのツアー・サポート活動はかなりタイトで精神的な負荷が大きく、ソロの音楽活動にシフトすることに。

その時期に感じた不安やフラストレーションは彼の作品に反映されており、休息、安堵、愛情といった、人が自分自身を労わり、リラックスするために必要なエッセンスとして随所に感じられます。

HOMESHAKEことPeter Sagar

今回取り上げた「Helium Remix」は、HOMESHAKEの愛情深く真面目で、繊細な雰囲気が薄れることなく、ジューク/フットワークをはじめとするサブジャンルの最前線で活躍するミュージシャンたちの個性と技術が詰まった、贅沢なアルバムとなっています。

沢山の個性と最先端の表現がよりどりみどりに楽しめるところが、リミックスアルバムの醍醐味かなあと思います。

以下、抜粋したトラックに簡単なレビューを添えてみました。こういうジャンルは全然聴いたことないよ!という人は参考にして聴くと入りやすいかもです。

M2 Just Like My – TAYE//PAL Remix
最初におススメするならこの曲。HOMESHAKEの浮遊感のある甘い歌声とジューク/フットワークが存分に感じられる変化に富んだビートが絶妙に混ざり合い、空を駆け抜けているような気分になれます。

M5 Nothing Could Be Better – Foodman Remix
名古屋出身、世界に注目されるトラックメイカー、食品まつり a.k.a Foodmanによるリミックス。サンプリングループから抜けた時の、世界が開けたような感覚が中毒的。ミニマルで変態的なビートなのに、それでも甘い。

M7 Just Like My – Project Pablo Remix
カナダからマルチなプロダクションで世界中で高い評価を得る、Project Pabloの手にかかり、多幸的且つディープなハウスに仕上がり。フロアで爆音のこの曲に包まれたい。

↓こちらは原曲です。

Dua Saleh – Nūr – The Remixes

Dua Saleh(デュア・サレー)はスーダン・カッサラ生まれ、母語はアラビア語だった。

しかし、その後エリトリアの難民キャンプでの滞在やノースダコタ、ミネソタと点々とする中で、アラビア語を維持することは難しく、今は英語を使うようになったとのこと。

Dua Saleh (Photo by Braden Lee )

Duaは ツイン・シティーズ(ミネソタの大都市ミネアポリスと州都セントポールを合わせた都市圏の通称)を拠点とする、詩人、役者、活動家と様々な側面を持つアーティスト。

ミネソタ州セントポールはアメリカ中西部のブラックカルチャーの中心地でもあり、かつてソウルとジャズが繁栄した地であることから、Duaは音楽に取り憑かれることに。

今回のピックアップしたのはDuaのデビューEPである「Nūr」(アラビア語で光を意味する)のリミックスEP。「 Nūr 」は洗練されつつも暖かみがあり、且つインダストリアルな雰囲気を持ったオルタナティブなソウル/R&B。

それに対する豪華なプロデューサー陣のアプローチが面白い作品です。

以下には「Warm Pants」の3リミックスを抜粋。全く同じ曲に聴こえないため、繰り返し楽しめるナイス・リミックスだと思います。

M2 Warm Pants – Com Truise Remix
「Boards of Canadaが80年代にタイム・スリップしたよう」と形容されるSeth Halyのソロ・プロジェクト、Com Truiseによるリミックス。サイエンス・フィクション×ノスタルジックなCom Truise節と、Dua Salehのエモーショナル且つ幽玄な歌声が絶妙にマッチ。

M6 Warm Pants – Shigeto Remix
こちらの記事の後半でさらりと紹介していた、デトロイト出身日系アメリカ人のShigetoによるリミックス。彼らしいベル系の音色と、スクリューしたボイス・サンプリングが煙たい雰囲気を醸し出し、新しい曲に生まれ変わっています。

M8 Warm Pants – MISOGI Remix
ポストロック、エモトラップやエレクトロ等、マルチジャンルなトラックメーカー、MISOGIによるリミックス。ダークなアンビエントやオルタナティブ・ロックの要素が加わり、原曲よりさらに壮大な仕上がりに。

↓こちら原曲。

Instupendo – Bbg Remixed: R

Instupendoは、フィラデルフィア出身NY拠点のインディー・エレクトロニック・アーティスト/プロデューサー。

プレ・ティーン(9~12歳)の頃からSoundcloudで活動を開始、2016年にシングル「Beauty Unit」が SpotifyのFresh Findsプレイリスト、BillboardのSpotify Viral 50に入ったこときっかけに世界中に認知されるように。

これまでにCosmos’s Midnight、Benny Sings、トロ・イ・モアらのリミックスやコラボワークを手がけるなど、幅広く活躍中です。

Instupendo(Photo by Sammy Nelson )

今回ピックアップしたのは3rd EP「Boys by Girls」のリミックスEP。

Instupendo は、Tychoを彷彿とさせる浮遊感のあるドリーミーなサウンドを駆使した、ノスタルジック、メランコリックな表現を得意とし、いまや “Chill”、”Midnight”、”Lo-Fi”や”Mood”がキーワードとなるプレイリストの常連です。

今回のリミックスはその方向性を保ちつつ、深夜に一人でといった感じから 
爽快感溢れるアッパーな作品まであるので、下記以外の曲も是非チェックしてみてください。

M1 Cinderella – No Rome Remix
フィリピン・マニラ出身のポップシンガー/プロデューサーで、2019年のコーチェラにも出演、THE 1975にフック・アップされているNo Rome(ノーローマ)によるリミックス。しっかりトレンドを押さえた、誰の耳にも馴染む美しいサウンドスケープの4つ打ちです。

M3 Earring – Dylan Brady Remix 
サビのシンセがとにかく歪みまくりうねりまくりで爆発している超爽快な曲。 イヤホンでも、カーステレオでも、爆音推奨なフューチャー・ベース・リミックスです。

↓こちら原曲。

Images via:Homeshake – Fresh Air(INDIENATIVE)Meet Dua Saleh, Whose Debut EP ‘Nūr’ is a Bold, Captivating Introduction(PIGEONS&PLANES)19歳のエレクトロ・アーティスト Instupendo、新作EP『Boys By Girls』を 6/5 リリース!(INDIENATIVE)

Referamces to:あなたにも、わたしにも、Homeshakeが必要だ。You Need To Know: Dua Saleh, a poet finding their singing voice,Dua Saleh: Nūr EP Album ReviewCom Truise(コム・トゥルーズ)〈Ghostly International〉からニュー・アルバム『Persuasion System』をリリースCOM TRUISE | PLANCHA official site:::The 1975のマシュー・ヒーリー出演!ノー・ロームが新EP収録のシングル曲のMVを公開

by Hiromu Fukuoka

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