高円寺駅から8分、線路沿いを阿佐ヶ谷方面に歩くと見えてくる、広い芝生に囲まれた真っ白のマンション。「アンドビール」はまるで都会のオアシスのようなロケーションでクラフトビールとスパイスカレーを提供しています。

アンドビールの特筆すべき点、それは想像しただけで空腹感を刺激するクラフトビール×カレーという、”ありそうでなかった”コラボ。

ビール醸造家の奥さんとカレーシェフの旦那さんが経営されていて、店名は苗字の安藤に由来しているとのこと。カレー、ビール、そしてその他のハッピーなものを提供していきたい、というお二人の気持ちが込められているそうです。

オープンは2017年8月。2019年2月にリニューアルしたこともあり、店内はかなり綺麗で清潔感に包まれています。白を基調とし、ところどころに遊び心のある絵画や装飾品が散りばめられています。中にはご夫婦が集めたであろう個性的な書籍も。

南向きに大きく開かれた窓からは、日光がこれでもかと言わんばかりに差し込み、なんとも温もりのある店内に。

クラフトビールは全部で8タップ。今回はアンドビール初のラガー酵母を使ったピルスナーである、あざらしピルスナーをオーダー。見た目があざらしに似た醸造スタッフがレシピを組んだことに由来しているとのこと。きっと愛くるしいお顔の方なのでしょう。
「夏にずっと飲みつづけけられます。」とメニューに記載のとおり、苦味と旨味のバランスが絶妙。確かに、これなら無限にグイグイ飲める!!!
カレーの旨味とのバランスを重視されているのか、IPAの種類も豊富。自家製赤紫蘇ソーダや自家製ジンジャーエール(¥480)といったノンアルコールドリンクも美味しそう。

カレーは組み合わせ自由でオーダーでき、もちろん一種類からでもOK!この日はあさりととうもろこしのココナッツカレー、手羽元の白味噌ホワイトカレー、八丁味噌キーマの3種類。悔しくもあさりととうもろこしのココナッツカレーがソールドアウトしていたため、ホワイト×ブラックの味噌カレー2種がけをオーダー。

ご覧ください、2種がけとはいえこの圧巻のビジュアル。
アンドビールはホスピタリティ精神のメッカなのでしょうか、なんとキャベツのトーレン、大根のアチャール、きのこのアチャール、玉ねぎとピーマンのポソヤル、エッグピクルス、パパドが全部おかずとしてついてきます。計算するのが面倒臭いほどの味の組み合わせでカレーを楽しむことが可能なのです。

白味噌のホワイトカレーは信じられないほどまろやか。手羽元は何時間煮込んだのか想像つかないくらいホロホロ。そしてルーの中に潜んだカシューナッツが口の中でアクセントに。なんて気配りが上手なカレーなのでしょう・・・。
ライスの上に可愛らしくも堂々と乗っかった八丁味噌キーマは、八丁味噌特有の黒さが存在感を引き立てています。味噌のエグ味は深うまさだけを残してどこかに消えていってしまったかのよう。じんわりと汗が出てくる辛さが全身を駆け巡ります。
白味噌と八丁味噌のコンビネーションも言うまでもなく極上で、今までの不摂生全てが許されたような幸せに包まれました。
味噌やあさりを材料に使うことで、本格的でありながら和風の要素が独特のスパイスとなり、オリジナリティ溢れる絶品カレーが生み出されています。

ご夫婦のマリアージュが生み出した、『アンドビール』という空間は、非日常と日常がミックスしたとても素敵なお店でした。ユニークかつリーズナブルなおつまみも充実しているので、バー利用もおすすめ。
クラフトビール好きの方も、カレー好きの方も、ぜひ足を運んでみてください!
店舗情報
『アンドビール』
住所:東京都杉並区高円寺北4-2-24 105
電話:080-5913-8241
営業時間:[水・木]11:30~14:00/17:00~22:00
[金]11:30~14:00/17:00~22:00
[土・祝]11:30~22:00 イベント時、変更あり
[日]11:30〜21:30 イベント時、変更あり
※月曜・火曜(祝日を除く)定休
月曜が祝日の場合翌水曜日代休。
その他イベントに応じて不定休あり。
by Soichi Inaba